Biology

生物 勉強法

生物勉強法

理系学部を受ける受験生にとって、数学が重要なのは言うまでもありませんが、物理や生物といった理科も重要です。なぜなら多くの高校では履修するのが遅いにも関わらず、入試での配点が大きいからです。そのため、高校3年生の秋以降は、数学や英語よりも理科に多くの時間を費やすことになります。反面、理科は覚えた内容が解答に繋がりやすく、短期間の問題演習で得点を伸ばすことも可能です。このように、理科は時期とその内容によって、受験勉強後半の伸びを決める要素になるため、きちんとした勉強法の理解とその戦略が大事なのです。この記事では、BROUTEで指導している内容をご紹介します。

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入試の試験範囲を確認しよう

まず、勉強を始める前に、受験する可能性のある大学の、入試科目を確認しましょう。 「理科」の科目は、「生物基礎」と「生物」等、基礎が付くものと付かないものがあります。科目名が違うものは勉強内容が異なりますので、まずは受験科目を調べ、選択する理科の科目を決めましょう。


私立大学の農学系学部の場合、多くの大学で「生物基礎・生物」というように指定されていて、「生物基礎」と「生物」の両方の科目を勉強する必要があります。 私立大学の医療系学部の場合は、「生物基礎・生物」か「生物基礎・化学基礎」というように、「基礎科目と発展科目のセット」または「基礎科目を2科目」という指定が多いです。


国立理系の場合、センター試験では「生物」のみになっている大学が多いです。しかし、2次試験では、私立大学と同様に「生物基礎・生物」となっていることが多く、いずれにしても両方の科目をやらなければいけません。

国立文系の場合、「生物」か「生物基礎・化学基礎」というように、「発展科目を1科目」または「基礎科目を2科目」という指定が多いです。


このように、受験する大学によって、多くの科目選択のパターンが考えられますので、無駄な範囲をやることがないよう、受験科目をしっかり調査し、受験勉強に臨みましょう。

単元紹介

生物は、物理や化学と比べ、単元ごとの内容が比較的はっきりと分かれています。

「生物基礎」の範囲では、

1生物の特徴、2遺伝子、3生物の体内環境、4植生、5生態系

となっています。

「生物」の範囲では、

1細胞、2生命現象とタンパク質、3同化、4異化、5遺伝、6有性生殖、7発生、8植物の環境応答、9動物の反応、10生態、11進化、12生物の系統

となっています。


「物理」や「化学」は、「物理基礎」「化学基礎」を学んでいないと取り組むことができません。それに対して生物では、遺伝の分野を除き、各単元にあまり関わりがなく、それぞれの単元を独立して勉強することができます。

生物 勉強法

最低限の元素記号を覚える

生物では、化学の知識が必要になる単元が多くあります。例えば、DNAやアミノ酸がどのようなもので構成されているか、ということで化学の知識を使います。化学には、「物質は化学式で表す」という万国共通のルールがあります。基本的な元素記号は中学のときに学習していますので、まずはそれをしっかり覚えましょう。

実際のところ、元素記号を覚えることはそれほど難しくありません。最低限のものを列挙しますので、完璧にしましょう。

H、C、N、O、Na、Mg、Al、Si、P、S、Cl、K、Ca

最低限の用語は暗記。ただし、必ず図を併用

生物は、物理や化学と比べ、暗記しなければならない用語が多くあります。中学のときの生物分野で細胞を学習しました。そのときのことを思い出してみてください。

 「動物細胞には、核、細胞膜があり、植物細胞には、核、細胞膜、細胞壁、液胞がある」ということを学習したと思います。このとき、「核」や「細胞壁」といった用語は覚えていないとテストの問題は解けませんよね?

 高校の生物でも同様です。教科書に出てくる用語を覚えていないと問題に答えられません。「用語を覚える」(=暗記する)という意味では、生物は物理よりも社会に近いと言えます。

 ただし、暗記において非常に重要なことが2つあります。 一つは、物体用語と現象用語を意識すること。例えばDNAと光合成という2つの言葉があります。DNAは遺伝子の本体であり、DNAという物体が存在します。「DNA」というのは物体用語です。それに対して光合成は、エネルギー吸収反応のことで、「光合成」という現象用語です。このように聞き慣れた言葉であれば簡単に見分けられると思いますが、新しく学習するカタカナ用語だと迷ってしまうと思います。新しく学習する用語が、物体の名前なのか、現象の名前なのかを意識して覚えましょう。

2つ目は、用語を覚える際に必ず図を参照するということです。生物は暗記するべき用語が多いですが、それらを言葉だけで覚えていくのはあまり意味がありません。なぜならその物体の形やはたらきが重要だからです。例えば、「DNAは二重螺旋構造をしている」とテキストにあっても、二重螺旋を見たことがない人には分からないのです。教科書や参考書にはふんだんに図や写真が載せられています。生物の勉強をしていく上で、参考書は必ず手元に置き、いつでも図を参照できるようにしましょう。

参考書と問題集は必ずセット!

暗記が重要である生物ですが、暗記事項だけでは得点は伸びないのも事実です。

生物は実験や観察から出題される問題が多くあります。その中で出題される操作の理由や、得られる結果からの考察は、暗記できるものではありません。問題文から読み取る必要があるわけです。その対策は、問題演習を行う、ということです。

教科書や参考書で新しい事柄を覚えたら、すぐに問題集で問題を解き、その事柄をどのように活用するかを覚えていきましょう。


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