【佐倉 塾】古文常識って何?

query_builder 2023/11/23
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こんにちは! 佐倉高校生専門塾BROUTEの青木です。  


11月も半ばとなり、夜はかなり冷える日が多くなりましたね。

受験生の皆さんは体調を崩さないように気をつけましょう!


本日は古文常識について書きたいと思います。


古文の勉強法

古文の勉強の3本柱

大学入試までの古文の勉強について、学ぶべき(練習すべき)3つとは何でしょうか?


これは多くの人がすぐに思いつくと思います。


それは、「単語」、「文法」、「読解」の3つです。


古文の勉強というのは、言語学習のひとつですから、英語などと同様、単語を覚え、文法を知り、読解の演習をこなすことで実力が身についてきます。


3本柱ともうひとつ

古文学習の3本柱は単語、文法、読解なのですが、実はもうひとつ、それに加えて学ぶべきことがあります。

それが「古文常識」です。  


「古文常識」とは、その名のとおり、古代・中世の日本における「常識」です。

当時の日本文化や風習・慣習と言い換えてもいいですね。

昔と今では、生活や風習、価値観が大きく違いますから、古文の読解をする上で知っておかなければ文章が正しく読み取れないことがあります。


古文常識は読解の鍵になる

実際のところ、その時代背景の知識が、設問としてそのまま出題されることはあまり多くありません。

ただ、設問になっていないから対策しない、というのは禁物。

古文常識は、その時代の「常識」ですから、それを知らないとうまく読み取れないことがあるのです。

逆に言えば、古文常識を知っていることで、読解しやすくなったり、得点できる可能性が上がったりするのです。


具体例① 結婚の形式

現代では、結婚といえば夫婦が同居しているのが一般的ですが、平安時代は「通い婚」の形式が一般的でした。

夫が妻の家に通うのです。


それから、貴族の出会いは「垣間見」という覗き見から始まります。

覗き見をするのは男性で、女性の住んでいるところに行って、垣根や簾の隙間から覗き見をして、結婚相手を探します。

現代では犯罪ですが、平安時代はそのような風習だったのです。  


実際のところ、入試に出る古文の文章には、この垣間見のことがよく出てきます。

このような結婚の形式を知らなければ、文章の意味が読み取れなくなってしまいますよね。

このように、古代・中世では、風習や文化が現代と異なっているため、古文常識を学ぶ必要があるのです。


具体例② 年や日や時刻の表し方

干支を使った年の表し方を紹介します。  


十干(じっかん):甲乙丙丁戊己庚辛壬癸  

 中国の五行説から生まれたもので、五行(木、火、土、金、水)のそれぞれに「兄」と「弟」を割り当てたものです。1年で1つずつ進み、10年で一回りします。


十二支(じゅうにし):子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥  

 動物をモチーフにした順番のある記号です。1年で1つずつ進み、12年で一回りします。  


干支(えと):十干と十二支を組み合わせたものです。10と12の最小公倍数である60年で一回りします。


(例)1年目は、十干が「甲」、十二支が「子」なので、干支は「甲子」となります。   

  甲子園球場は建設された1924年が「甲子」の年であることから名付けられました。  


干支を使った年号の表し方は、甲子園球場の他にも、壬申の乱、戊辰戦争、甲午農民戦争、辛亥革命などに残っています。


オススメのテキスト

『マドンナ古文常識』  

荻野文子 著   学研プラス出版


現代の風習と大きな違いがある、平安時代の貴族の生活を中心に、古文常識が学べるテキストです。イラストが多く、文も平易で読みやすいため、手っ取り早く古文常識を学べます。


古文常識まとめ

古文の勉強の3本柱は単語、文法、読解ですが、それを下から支えるものとして、「古文常識」があります。

古代・中世では、現代と文化や風習が異なるため、当時の「常識」を知っておくことで、古文の文章読解の助けになります。


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