【佐倉 塾】また変わるの?大学入試制度 <2025年度入試>⑤ 数学編

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こんにちは! 佐倉高校生専門塾BROUTEの青木です。  


現在の高校2年生の学年から、また入試制度が変更になります。

高校2年生以下の学年は、新しい学習指導要領に則って授業が行われていて、それに伴う制度変更です。


今回は、数学について書きたいと思います。数学は2回目の記事ですので、単元の変更については前回の記事もご覧ください。


<数学> 共通テストの変更点

科目の変更点

共通テストで実施される科目は、下の表のように変更されます。

数学①として行われる科目は変更されません。

変更があるのは、数学②として行われる科目で、科目の消失や組み換えが起こっています。




旧課程 新課程
数学① 『数学Ⅰ』
『数学Ⅰ・A』
『数学Ⅰ』
『数学Ⅰ・A』
数学② 『数学Ⅱ』
『数学Ⅱ・B』
『簿記・会計』
『情報関係基礎』
『数学Ⅱ・B・C』

共通テスト実施科目の変更

共通テストの科目構成が変更され、数学②に「数学C」が組み込まれます。


これまでは、『数学Ⅱ』、『数学ⅡB』の選択だったところ、「数C」も含んだセット科目のみの実施となったのです。

これは非常に大きな変更です。


また、これまで工業高校や商業高校の生徒のために用意されていた、『簿記・会計』や『情報関係基礎』という科目も実施されなくなります。


『数学Ⅱ・B・C』の科目内の単元選択

この変更は、数BCが単なるセット科目になっただけでなく、学校の授業に大きな影響を与えています。


数Bと数Cは計4単元出題され、それぞれの出題単元は次のように定められています。  


数B : 数列、確率統計 の2単元

数C : ベクトル、複素数平面と2次曲線 の2単元  


この内、共通テストでは

「3単元を選択して解答する」

ことになっています。  


すると、数Bだけでは2単元しかないので、必ず数Cのどちらかの単元をやる必要があるということです。

なお、複素数平面はベクトルの応用ですので、ベクトルを選ぶ人が大半だと思います。


数Cの履修

これまで、「理系は数ⅢCまで、文系は数ⅡBまで」というのが大学受験の常識でしたが、それを覆す変更です。


通常は高校3年生で履修する「数C」を文系でも取り組むことになったのです。  

佐倉高校では、3年生で数Cを履修しなくて済むよう、2年生の「数ⅡB」の授業の中で数Cのベクトルを扱っていますね。

旧課程の生徒に比べると、2年生のうちに学習するべき単元が1つ増えた形になるので、負担が大きく、大変だと思います。  


他の高校でも、教育課程の設計に苦労している様子が見受けられます。中には、数Cの授業を文系生徒には開講しない高校もあり、実質的に国立文系に進むことができなくなったという学校もあります。    


私立大学の入試科目にも影響

共通テストで数Cが組み込まれたことで、私立大学の一般選抜でも、数Cを試験範囲に含む大学があります。


例えば、早稲田大学 商学部の「数学型」という方式の一般選抜。

選択科目として、「世界史探求・日本史探究・政経・数学」から1つ選ぶのですが、

このうち数学の試験範囲は、

「数Ⅰ、数A、数Ⅱ、数B(数列、確率統計)、数C(ベクトルのみ)」

となっています。

この入試は一般選抜であり、共通テストを用いない方式ですが、共通テストと同じ科目が設定されているのです。


この話題は、「数C」が試験範囲に入るかどうか、というもののため、理系の生徒にとってはあまり関係ない(理系学部は通常、数Cも必須)ところですが、文系の生徒にとっては、非常に大きな変更と言えます。


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佐倉高校生専門塾 BROUTE

住所:千葉県佐倉市鍋山町36-16

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